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: 3.1 COPDの低換気状態 : 非侵襲的換気療法 : 2.11 成功率   目次

3. COPDに対する慢性期の非侵襲的換気

3.0.0.1 長期予後を変えることまではできない

低流量の酸素を一日15時間以上吸入することで、COPDの患者の生存率が上昇することがわかっている。 こうした患者の多くは夜間の呼吸に異常がみられ、しばしば血中酸素濃度の低下と呼吸筋の異常を来し、 状態を悪くする原因となっている。

こうしたことから、在宅酸素療法に加えて呼吸補助も行なえば、CPODの患者の生命予後はより良くなると言われてきた。

こうした考えに対して、初期は陰圧型換気装置を用いた研究が行なわれたが、何の効果も見いだせなかった。

しかし10年ほどして、神経筋疾患や胸郭形成異常を伴った呼吸不全の患者に、鼻マスクを用いた陽圧式換気装置が普及するにつれ、COPDの患者に対する呼吸補助に関する関心が高まってきた。

これを用いた研究の結果、神経筋疾患や胸郭形成異常の患者と同じように、COPDの患者に対しても、 人工換気は呼吸状態の改善と、夜間の低換気状態の改善をもたらすことが発表された。




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admin 平成16年11月12日