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: 3.6 肺気種に対する非侵襲的人工換気のリコメンデーション
: 3. COPDに対する慢性期の非侵襲的換気
: 3.4 鼻マスクを用いた陽圧呼吸
目次
初期の研究では従量式の呼吸器が使われたにもかかわらず、最近の研究では呼吸器はすべてBiPAPに代表される、
従圧式の物に変わっている。どちらに呼吸器を用いても、夜間に用いことで日中の血液ガスの改善が得られる点では同じである。
従量式の呼吸器では一回換気量が確保されるのが魅力ではあるが、一方で患者によっては呼吸器に同調するのが難しく、
またマスクの漏れを代償することもできない。
従圧式の呼吸器は自動的に空気漏れを代償し、また患者の不快感も少ない。
しかし従量式、従圧式の4種類の呼吸器の比較を行なった研究では、どれを用いてもその効果は変わらなかった。
BiPAPはプレッシャーサポートをかけられる呼吸器の代表であるが、この機能はほかの呼吸器よりもより快適であり、
特に呼吸困難感が患者にあったり、呼吸間隔が不正確な患者にとっては有用である。更に肺気腫の患者を、
呼吸器から離脱させるときに役に立つ。
従量式呼吸器にしても、BiPAPにしてもその効果も患者の不快感も同じであるという研究もあるが、
ミーチャムらの研究の高いコンプライアンスの原因の一つは、呼吸器の選択にあったのではなかろうか。
BiPAPの効果は、安定期の肺気種の患者にIPAPかけることで呼吸数が下がり、一回換気量が上がり、
横隔膜仕事量が下がることからも証明されている。しかし一方で、
EPAP(PEEP)をかけることは呼吸筋仕事量の改善には役立たなかった。肺気種の急性増悪であっても、
PEEPは血液ガスの改善に役立たなかったとの報告もある。
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admin
平成16年11月12日