陰圧式人工換気装置は神経筋疾患の患者や、胸郭変形のある患者では有効であったが、肺気種ではそうではなかった。
これは患者が呼吸器に耐えられなかったことによるところが大きい。胸部不快感が主な患者の訴えであり、 また上部気道の狭窄による合併症も多かった。陰圧式人工呼吸器と、 従来通りの呼吸器を用いない肺気種の治療を行なった比較研究では、人工呼吸器の効果は全く無かった。 人工呼吸器群の患者は一日平均4時間しか呼吸器を用いておらず、これはあまりに少ない。
中等度の高二酸化炭素血症のある肺気種の患者に、入院中に陰圧式の人工換気装置を用いた研究もあったが、 やはり効果が証明できなかった。陰圧式の呼吸器を用いて血液ガスの改善を証明したものもあったが、 それらは非常に小規模なものであり、また患者は高二酸化炭素血症をともなっていた。