COPDの患者では、呼吸抑制は主にレム睡眠期に生じる。 低換気は主に一回換気量の減少として生じ、無呼吸を生じるものではない。
この低換気は深刻な低酸素血症を生じ、肺高血圧症の原因となる。睡眠中は高二酸化炭素血症による呼吸ドライブは減少し、 上気道の閉塞も生じるため、にますます呼吸不全が強くなる。
夜間に酸素を供給することで、この低酸素状態はある程度防げるが、一方で朝方の二酸化炭素の貯留を生じる。 更に、酸素投与は日中の呼吸状態の改善には役に立たない。
安定した肺気腫の患者の研究では、血液中の酸素濃度の低下と病気の進行には相関があり、 更にこうした傾向は二酸化炭素の貯留の強い人3.1程顕著だった。低酸素血症は最終的には横隔膜の筋肉への障害を生じ、 呼吸中枢への悪影響も生じる。