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: 2. 非侵襲的陽圧換気〜道具と実践
: 1. 人工呼吸器の歴史的な使われ方
: 1.5 気道分泌物の管理
目次
人間の呼吸を完全に代償するものではないが、呼吸を補助する道具には、以下のようなものも用いられている。
ロッキングベッド1.13 は1932年より、呼吸の補助に用いられた。
これは患者を30〜15度に傾け、重力を用いて周期的に横隔膜を腹側に下げるように働く。
この方法はほかの呼吸器に比べて効果は少ないが、適応は広い。
腹圧式呼吸器1.14 の試作品は1938年に考えられた。
これは患者の腹に、ゴムでできた袋を巻き付け、周期的に膨張、収縮を繰り返させる。近年のものは更に改良され、
コルセットに風船がついた形をしており、患者が服を着ていても使用可能である。この装置により、
患者はより深く息を吸うことができる。
横隔膜を電気的に刺激して呼吸を起こそうとする試みは、200年以上前から考えられてきた。
いくつかの成功例の報告があるにもかかわらず、この方法は陰圧式人工呼吸器が使えるようになってからすたれてしまった。
その後1948年になって、片側の横隔膜の刺激で十分な換気が得られた報告があり、
更に1968年に永久植え込み式横隔膜ペースメーカーが発表された。
1972年までに800人以上の人にこれが用いられ、さまざまな程度の成功を納めている。
しかしながら横隔膜ペースメーカーは高価であり、また夜間の気道閉塞の合併症を生じやすく、
気管切開を併用しなくてはならないなど、まだ問題は多い。
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admin
平成16年11月12日