べつに気管内挿管をしなくても、口、鼻を通じて陽圧換気は行なえる。
皮肉なことに、鉄の肺に入った患者の体のケアをするときには、患者の頭のみをドームに入れ 1.11、陽圧換気を行なっていた。
これができてもなお、多くの患者が気管切開を受けていたが、 ゴールドバーガー記念病院では、日中は非侵襲的陽圧換気装置を使い、 夜間のみ鉄の肺を用いることで、患者は日中車椅子で移動できるようになった。
しかしその後、患者が日中にうたた寝をした程度では、換気が維持されていることがわかり、 鉄の肺を用いていた人も、徐々に夜間もマウスーピースにより換気を行なうようになった。
1972年に夜間用のマウスピースが発売されると、ますます安全になった。 更にこの頃、充電式の携帯型呼吸器が発売されている。
この後鼻マスクが市販されるにつれ、1984年頃から24時間の持続の人工換気が行なわれるようになった。
漏れた空気が目にあたって痛いと、いうのが、鼻マスクの最初の合併症の報告である。