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2 モニターの施行方法

2.1 電極の位置

12誘導心電図と違い、心電図モニターは図[*]のようにつける。

図: 電極のつけ方
\includegraphics[width=.7\linewidth]{denkyoku.eps}

モニター心電図の誘導は、大きく

に分かれるが、 前者にはCM5誘導やCS5誘導が、後者にはNASA誘導が用いられる。

CM5誘導やCS5誘導は、12誘導心電図のV5誘導とほぼ同じ波形が得られるが、 これですべてのST変化のほぼ8割を捕らえることができる。

NASA誘導はもともと宇宙飛行士の心臓をモニターするために考案された1ものであるが、 P波を捕らえるのに適しており、このため失神やめまいで入院した症例、不整脈が問題となっている症例で用いる。 心肺停止状態になった際にも、カルジオバージョンの邪魔になりにくく、便利である。

実際のモニター心電図では、もう1枚アースの電極(緑色)をつけるが、 この位置は通常、左右の鎖骨下などの邪魔にならない場所2が用いられる。

2.2 良い波形をとるには

心電図モニターの電極が浮いていると、モニター波形はノイズだらけで見るに耐えない。

心電図の電極を張る際には、ぬれたガーゼなどで皮膚を拭くこと、 筋肉の上に電極を張らない3ようにすることなどを守るだけで、 かなりきれいな波形になる4


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admin 平成16年11月12日