これは、機械のトラブルがあった場合にすぐに対処できるためのもので、100%酸素を流しているのに酸素濃度の低下が見られたら、 何らかのトラブルだとすぐに気がつくからである。
一昔前の呼吸器2.8に比べると、最近の機種は作動不良を生じても、何が原因なのか特定しにくい。
さて、呼吸器もとりあえず問題なく作動しているようであれば、SpO22.9を見ながらFiO2を下げる。ただし、敗血症などで末梢の血流の悪い患者、 高ビリルビン血症のある患者などでは、パルスオキシメーターの値が信頼できないときがあるので注意。
FiO2を0.6まで下げることができれば、この時間は2〜3日にまで減少する。さらに、FiO2が0.4にまで下げられたら、 このまま長期の人工呼吸管理も可能である。
FiO2は低ければ低いほど安全であるが、FiO2を0.4にまで持ってこられれば、後はあせってFiO2を下げる必要はない。
適切な鎮静が入っており、モードにSIMVが選択されていれば、 たとえ自発換気がなくなってしまっていてもバックアップの換気が働く。
CO2の貯留については全く気にしなくても良い2.10ので、 血液ガスのフォローはFiO2の設定が一段落してから2.11で十分である。