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2.4 顔面との接続方法の選択

侵襲的人工換気が成功するかどうかは、適切な顔面との接続を得られるかどうかにかかっている。

2.4.0.1 歯が無いとマスク換気は厳しい

最初に考えなくてはいけないのが、患者の顔面の解剖学的な構造である。 もしも患者の鼻が詰まっていた場合、鼻マスクは受け入れられまい。

また、歯の無い人には、どんなマスクもあわないことがしばしばある。

次に考えなくてはいけないのが、患者がどういった状況で人工換気を受けるのかという点である。 もしも患者が夜間のみ人工換気を受けるなら、鼻マスクや鼻ピロウはふさわしい。

一方で24時間を通じて人工呼吸を受けるならば、鼻マスクとマウスピース、 フルフェイスマスクなどのように数種類のマスクを組み合わせるほうが良い。

マウスピースは患者が人工呼吸器から外れるのも自由であり、食事もできる。

2.4.0.2 救急外来ではフルフェイスマスクが使いやすい

また急性期に用いるか、慢性期に用いるかでも選択は違う。 我々の経験では、慢性期にはフルフェイスマスクは敬遠されるが、急性期にはむしろこれのほうが成功率が高い。

しかしフルフェイスマスクは一方で患者とのコミュニケーションがとりにくくなり、 吐いたときの誤嚥の可能性も高くなるために注意が必要である。


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admin 平成16年11月12日