next up previous contents index ホームページに戻る
: 2.2 痙攣している : 2. 神経の問題 : 2. 神経の問題   目次   索引



2.1 意識がおかしい

\begin{table}[H]
\scriptsize\leftmargini=1zw
\STRUCT{意識障害\index{いしきしょう...
...}
\ENDACCEPT}
}
\ENDCASE
}
\ENDIF
}%
\normalsize\leftmargini=2zw
\par\end{table}

2.1.0.0.1 意識障害を生じる疾患

心疾患、脳梗塞2.1が多い。


表 2.1: 意識障害を呈する疾患
hypoxia-ischemia 42%
心停止 30%
脳梗塞 15%
脳出血 13%
肝性脳症 10%
くも膜下出血 7.6%
他の内分泌疾患 3.8%
感染症 3.2%
低血糖 2.4%


2.1.1 とりあえずの対処

\includegraphics[width=.9\linewidth]{pulse.eps}

脈/血圧を測定する
  • 脈が触れない $\longrightarrow $すぐCPRを開始
  • モニター上波形が出ていても1自分の手を信じること

1 タンポナーデや肺塞栓のときは触診の脈とモニター波形は解離する。

$ \Downarrow $

\includegraphics[width=.9\linewidth]{airway.eps}

気道を確保する
  • 酸素投与でも酸素化が悪い
  • 呼吸が停止しがち
  • 舌根が落ち気味
$\longrightarrow $気管内挿管

$ \Downarrow $

\includegraphics[width=.9\linewidth]{abgs.eps}

血液ガスと採血
  • 低血糖 $\longrightarrow $50%ブドウ糖40ml静注
  • 低酸素血症 $\longrightarrow $気管内挿管
  • アシドーシス
    $\longrightarrow $てんかん発作/薬物中毒/尿毒症

$ \Downarrow $

\includegraphics[width=.7\linewidth]{oxygen.eps}

酸素を投与する
マスク5lから酸素投与を開始する。

$ \Downarrow $

\includegraphics[width=.9\linewidth]{ivline.eps}

輸液ラインと採血
CBC/生化/アンモニアと血糖値
  • 低血糖 $\longrightarrow $この段階で診断していては遅い
  • 高血糖 $\longrightarrow $高浸透圧昏睡
  • 肝障害/血小板減少 $\longrightarrow $肝不全
  • 高アンモニア血症 $\longrightarrow $肝不全
  • アルコール血中濃度高値 $\longrightarrow $エタノール中毒

$ \Downarrow $

\includegraphics[width=.9\linewidth]{d50w.eps}

50%gluを2A静注
Vit.B1 100mgを一緒に静注する。 血糖値がすぐに測れない場合は、血液検査の結果が出る前に50%gluの静注 1を行う。

1 高血糖の患者に50%gluを静注してしまっても、 後から血糖を下げればすむ。

$ \Downarrow $

\includegraphics[width=.9\linewidth]{hakei.eps}

心電図モニターをつける
バイタルの安定した意識障害の原因としては、 循環器疾患は比較的少ないが、 けっしてゼロではない。

$ \Downarrow $

\includegraphics[width=.9\linewidth]{ich.eps}

頭部単純CTをとる
  • 脳実質内が白く写る $\longrightarrow $脳出血
  • 脳実質が黒く圧排される
    $\longrightarrow $脳腫瘍による浮腫
  • 脳の片側の白質と灰白質の境界がぼやける
    $\longrightarrow $急性期脳梗塞
痙攣や嘔吐の可能性があるので、必ず患者と一緒にCT室に入る。

$ \Downarrow $

\includegraphics[width=.9\linewidth]{tap.eps}

腰椎穿刺を考慮する
  • 発熱している
  • 首が硬い
  • 血液生化で炎症反応
  • 上気道炎症状が先行
$\longrightarrow $髄膜炎/脳炎を考慮し腰椎穿刺。通常の培養以外に、抗酸菌PCRとHSV-PCRも提出。

2.1.1.1 遷延する意識障害は全例挿管

COPDのように、明らかな肺機能異常がある場合を除けば、短期間の気管内挿管は合併症を起こしにくい。 原因のはっきりしない、遷延する意識障害の患者は、気道の保護を行う意味でも挿管の閾値は低くすべきだと思う。

2.1.2 意識障害を生じる疾患

2.1.2.1 ヘルペス脳炎/髄膜炎

2.1.2.2 肝不全

2.1.2.3 高浸透圧性昏睡

p.[*]参照。

2.1.2.4 薬物中毒

p.[*]参照。
next up previous contents index ホームページに戻る
: 2.2 痙攣している : 2. 神経の問題 : 2. 神経の問題   目次   索引
admin 平成16年8月9日