EBMは、その別名を、「tailor-made medicine」、あるいは「customized medicine」というように、 個々の患者に最適な医療を「特注」しようと努力する医療が本来の姿です。 1.6。
これに対して、ガイドラインで示された医療内容を、杓子定規に患者に当てはめようとすることは cookbook medicine(料理本医療)と批判され、EBMの本来の目的を誤解した行為であるとされています。
しかし、全ての患者に同じ行為を行うことは、"訴訟から身を守る"観点からは、有効な方法です。
患者の各々の症状に応じて、考えるべき鑑別診断、そのために行う検査を病院ごとにまとめておけば 1.7、安全性はかなり増すでしょう。
"研修医には、正しい医療行為を教えることが大切"という批判もきっとあるでしょうが、 研修期間中は、なによりも"生き延びる"ことが第一です。