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5 電解質異常の心電図

特に腎疾患のある患者で問題になるのが高カリウム血症、 利尿薬使用中の患者(心不全、拒食症の患者)など)で問題になるのが低カリウム血症、 ガンの末期患者で問題になるのが高Ca血症である。

低カリウム血症の心電図の特徴は、QTの延長と平低化したT波、U波の増高である。不整脈発症の閾値が下がる。 モニター上一見(図[*])正常であっても、Kが3.0をきっていたら不整脈のハイリスクと考えるべき。

特に循環器系の重症者で、利尿薬を大量に用いている患者で問題になる。

図: 低カリウム血症
\includegraphics[width=.6\linewidth]{severhypokalemia.eps}

高K血症は腎不全の重症者で見られるが、まずはP波の消失で始まる。 この後T波の増高、QRSの幅広化を生じ、最終的に図[*]のようになってくる。

こうした患者に透析を行うと、QRSの幅が徐々に狭くなり、最終的にP波が復活する様子が観察できる。

図: 高カリウム血症
\includegraphics[width=.4\linewidth]{HIGHK.eps}


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admin 平成16年11月12日