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4 腹水貯留
4.0.0.1 腫瘍性腹水
- 腹水LDHと血清LDHとの比が0.6以上の場合、腫瘍性腹水の可能性が高い。
- 悪性腫瘍随伴腹水の半数で、腹水中CEAが高値になる。
4.1.1 アルコール性肝障害
- アルコール多飲、食欲不振、嘔気/嘔吐で来院することが多い。
- 黄疸、肝腫大、腹水、肝性脳症などを生じる。
- 大球性貧血、白血球増加、GOT優位の肝酵素の増加を認める。
- アルコールの中止と栄養の補充。
- アルコール離断は入院2日目に来るので注意。できれば個室を。
- 何も食べられなくなってから来院するので、点滴内には必ずVitB118を入れておく。
- 肝機能障害が重篤な場合、メチルプレドニゾロン30mg/日を服用させることにより、死亡率の低下、ビリルビン値や肝機能の異常値の正常化期間の短縮を図ることができる。
4.1.2 肝硬変
- 既に外来でウィルス肝炎/慢性アルコール性肝障害の診断を受けた人がほとんど
- 血液検査でPT/APTTの延長、血小板の減少、アルブミン濃度の低下など。
- 初診の患者であれば、肝炎マーカー、血液中の鉄の採血を。
- さらにまれな原因を調べる必要があれば、血液中の銅、セルロプラスミン、抗核抗体、抗平滑筋抗体、抗DNA抗体を測定。
- 保存的治療がほとんど
- 腹水--スピロノラクトン内服
- 意識障害--ラクツロース、アミノレバン静注
- 凝固異常--FFP補充、VitK 10mg/1X の内服
- 塩分制限、水分制限
- 利尿薬にも反応しない腹水に対しては穿刺を行う。
- 抜いた腹水1Lあたり10gのアルブミンを補うことで血管内ボリュームを維持することができる。
- 穿刺によってもコントロールのつかない腹水に対しては、TIPS等を考慮する。
4.1.3 SBP
- 肝硬変の患者の20-30%にみられ、腹水/発熱/腹痛で発症する。
- 感染性腹水を呈するが、血液培養は陰性のことが多い。
- 腹水中の総蛋白が1g/dL以下、好中球数250/L以上になる。
- 肝硬変の患者では、頻度は非常に多い19。
- 原因は腸管内のグラム陰性桿菌がほとんど。嫌気性菌は少ない。
- ロセフィン2gを1日1回静注。
- 初日1.5g/kg、3日目1g/kgのアルブミンの静注を行うと予後がよくなるという。
- 再発防止にST合剤/シプロキサンの予防内服を行うこともある。
- p.参照。
- 腹水中蛋白濃度は高値になるのが特徴。
- 腹水がゼラチン様になることもある。
- 一方、心不全症状が先行すると低蛋白腹水を呈する。
- 甲状腺ホルモンの補充で速やかに腹水は消失する。
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admin
平成16年12月9日