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1.2 血が止まらない
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1. 血液の問題
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1. 血液の問題
目次
索引
1.1.0.0.1 ハプトグロビン
1.1.0.0.2 高齢者の貧血の原因
1.1.1 小球性貧血
1.1.1.0.1 小球性貧血のマーカー
1.1.1.1 鉄欠乏性貧血
1.1.1.1.1 治療
1.1.1.2 鉄芽球性貧血
1.1.1.2.1 治療
1.1.2 大球性貧血
1.1.2.1 VitB12欠乏
1.1.2.1.1 治療
1.1.2.2 葉酸欠乏症
1.1.2.2.1 治療
1.1.3 正球性貧血
1.1.3.1 自己免疫性溶血性貧血
1.1.3.1.1 治療
1.1.4 輸血の原則
1.1.4.0.1 MAP
1.1.4.0.2 FFP静注
1.1.4.0.3 血小板輸血
1.1 貧血
1.1.0.0.1 ハプトグロビン
ハプトグロビンはHbと結合する蛋白。溶血があると遊離したHbと結びつき、血液中から除去され減少する。
1.1.0.0.2 高齢者の貧血の原因
慢性疾患に伴うものが半数。鉄欠乏性貧血のうちの2/3は消化管出血に伴う貧血。
表 1.1:
高齢者の貧血の原因
慢性疾患に伴う貧血
34-44%
鉄欠乏性貧血
15-36%
ビタミンB12/葉酸欠乏
5.6-8.1%
MDS/血液腫瘍
5.6%
他の血液疾患/溶血性貧血
2.8%
原因不明
17%
1.1.1 小球性貧血
1.1.1.0.1 小球性貧血のマーカー
いろいろな貧血マーカーがあるが、鉄欠乏性貧血の診断においてはフェリチンのほうがトランスフェリンよりも信頼度が高い。
1.1.1.1 鉄欠乏性貧血
もっとも一般的な貧血の原因。
症状は倦怠感、動悸、息切れなど非特異的なもの。
鉄欠乏性貧血の人は氷、レタスなど特定の食べ物を好んで口にすることがある。
1.1.1.1.1 治療
鉄の補充が全て。
特に高齢者では消化管出血のスクリーニングを必ず行う。
1.1.1.2 鉄芽球性貧血
正球-小球性の貧血を生じる。
貧血の原因としてはごくまれ。
骨髄穿刺で鉄芽球を証明。
アルコール、鉛、特定の薬物への曝露歴がある。
1.1.1.2.1 治療
原因の除去が第一。
ピリドキシン200mg/日が効果があることがある。
エリスロポイエチンに反応する人が多い。
1.1.2 大球性貧血
1.1.2.1 VitB12欠乏
漠然とした上腹部の不快を生じる。
汎血球減少を生じる。
血液中のVitB12が100ng/ml以下であれば確定診断。
骨髄穿刺で巨大赤芽球を証明する。
1.1.2.1.1 治療
最初の7日間は、VitB12 100
gを毎日筋注。
その後間隔をあけていき、月1回に減らす。
1.1.2.2 葉酸欠乏症
VitB12欠乏と同じく汎血球減少を生じるが、そこまでひどくはならない。 血球中の葉酸値が150ng/ml以下であることを証明する。
1.1.2.2.1 治療
治療前にVitB12濃度が正常であることを確認しておく。
葉酸製剤1mg/日を経口で補充。
1.1.3 正球性貧血
1.1.3.1 自己免疫性溶血性貧血
後天的なIgGの異常で血管内溶血を生じる。
易疲労感、黄疸、脾腫などを生じる。
血液生化では間接ビリルビンの上昇とLDHの上昇をみる。
クームステスト陽性。
1.1.3.1.1 治療
経口で1mg/kg程度のステロイドを開始する。
半減期の関係で、経口のほうがよいらしい。
MAPの輸血についてはクロスマッチが難しく、困難。
ステロイド無効例には免疫グロブリンの静注を考慮。
1.1.4 輸血の原則
1.1.4.0.1 MAP
1単位あたり、Hbは0.8上昇する。
全血1単位あたり、約100mgの鉄が供給される。
逆に、出血に対して鉄剤を処方するならこれで失われた鉄の目安をつける。
1.1.4.0.2 FFP静注
1単位80ml
FFP 10単位あたりアルブミンは32g入っている
1.1
。
Na 150-170mEq/dl
K 3.3mEq/dl
通常出血に対して用いる際には、1回に400-600ml(体重あたり10ml)を使用する。
1.1.4.0.3 血小板輸血
血小板数1万以下で使用する。
10単位で200ml
1単位あたり3000-5000の血小板の上昇が見込める。
普通は1回あたり5-10万単位使用。
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admin 平成16年8月9日