1.9 高Ca血症

表 1.3: 高Ca血症を呈する疾患

原発性副甲状腺機能亢進症	54%
悪性腫瘍	35%
原因不明	9.2%
サルコイドーシス	1.0%
甲状腺機能異常	0.5%
VitD中毒	0.5%

1.9.1 高Ca血症の治療

• 施設によりまちまちであるが、入院患者の0.17-2.9%に高Ca血症を認めるという。
• 腎不全患者の高Caも忘れてはならない。
• Ca濃度はアルブミンの影響を受ける。以下の式に従ってCa濃度を補正してから考える。
  
  $$補正Ca=計測Ca(mg/dl)+0.8 \times (4.0-血清alb(g/dl))$$
  
  

• 補正Ca濃度が14mg/dlを超えるようなら、悪性腫瘍の骨転移の可能性が高くなる。

1.9.1.0.1 治療

悪心/嘔吐などの症状があるなら緊急の治療を考慮。

• 生食100ml/h程度の輸液と利尿薬^1.12の静注をまず開始。
• さらにパミドロネート90mgを1時間かけて静注する。
• パミドロネート静注は60mgを2週間おきに繰り返す。