: 行き過ぎた合理化は事故を生む
: チームでミスを減らす
: チームの和が乱れると事故がおきる
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完成されすぎたチーム、ほかの集団からは"エリート集団"と思われているようなチームもまた、
医療事故を起こす危険因子になり得ます。
患者さんに関する決断を下すのは、現場で一番経験年数の多い医師です。
ところが、医療現場のような、はっきりとした階級がある職場では、リーダーに間違いを指摘するのはためらいがあるものです。
チームの中で、権威を持った人間の決断については、"ボスに従おう"という心理が働き、チェックが甘くなります。
リーダーは、たとえ自分が過ちを犯しても、下級生がそれを指摘してくれる、と安心しきっている一方、下級生は指導者に幻惑され、
リーダーが間違いを犯すはずがないと信じ込んでしまうことがあります。
こうなってしまうと、
本来チームに備わっているはずの、「自ら行っていることが間違っているかもしれない」
と疑う機能は働かなくなってしまいます。
上手くいっている雰囲気を壊したくない、という意識は、チームのチェック機構を破壊します。
代表的なものとしては、
- 仲間意識
- 我々はひとつ。方針に疑問はない。
- 時間的プレッシャー
- 我々のチームはすばやい。時間の短縮を図ることが、本来の業務よりも大切。
- 自己検閲
- 自分が違う意見をもっているのは、たぶん自分が間違っているからだろう。
- 満場一致幻想
- 我々はひとつのチーム。全員同じ意見で、反対者はいない。
といったものです。
仕事をてきぱきとこなすような、"優秀な"チームほど、こうした意識が働くリスクは高くなります。
: 行き過ぎた合理化は事故を生む
: チームでミスを減らす
: チームの和が乱れると事故がおきる
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admin@WORKGROUP
平成14年11月13日