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: 6. 抜管が問題となる患者に対する非侵襲的換気
: 5. 手術後の患者に対する非侵襲的換気の効果
: 5.4 非侵襲的人工換気の臨床研究
目次
- 非侵襲的人工換気は、単なる酸素投与のみと気管内挿管による人工換気の、中間に位置する方法である。
非侵襲的人工換気は、
酸素投与のみでは不十分な患者に対する不必要な挿管を減らし、合併症を避けることができる。
- 手術後の患者の、呼吸不全に対する非侵襲的換気の効果は、CPAPマスクとマスクによる人工換気でしか確かめられていない。
- CPAPとマスクによるIPPVの効果を比較した研究は無いが、呼吸筋を補助する能力は後者のほうが優れている。
- 非侵襲的人工換気は、BiPAPを用いるか、または普通の呼吸器にマスクをつけることで行なうことができる。
どの方法によるものが最も優れているのかは、まだはっきりしていない。
- 非侵襲的換気は、ウィーニング期まではずっと使用し続けることが可能であるが、
一方どうやって外していくべきかについては様々な方法がある。
- 成功率については40〜80%まで様々であるが、報告例により患者の選択、呼吸器の選択が様々であり、
一定した結論が出ているとは言い難い。
- 非侵襲的換気は挿管へ至るのを妨げたり、または、挿管しなくてもいい人の別の治療になりうる。しかし、全ての急性呼吸不全に適応があるわけではなく、自力での呼吸に比較的早く戻れる人に限られる。また、マスクの着用を我慢できる人でなくてはならず、また顔面や上気道に外傷があってはならない。また、気道分泌が多くないことや、痰の喀出がしっかりとできることも大切である。
- 非侵襲的換気を挿管の代わりに用いたとしても、患者を挿管時と同じように、しっかりとみなくてはいけない。その際には医師は、呼吸器のモードよりも患者の訴えに耳を傾けるべきである。
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: 5. 手術後の患者に対する非侵襲的換気の効果
: 5.4 非侵襲的人工換気の臨床研究
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admin
平成16年11月12日