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10 心肺蘇生
- CPRは、人工的に心筋血流を回復させる手技である。
- 心臓マッサージ以外の手技(気管内挿管、薬物治療)は全て心臓マッサージを有効に効かせる補助手段に過ぎない。
- 典型的には心停止
心マ
心室細動
除細動or自然回復という経過をとる。
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気道を確保する
アンビューバッグで人工換気を行う。
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心臓マッサージを開始
心臓マッサージを開始する。
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直流除細動
- モニター上Vfのあったときのみ行う
- 200J
300J 360Jと3回
- 以後は薬物療法の後に360Jで繰り返す
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気管内挿管する
- 必ず聴診以外の方法で気管に入っていることを確認する。
- 気管内挿管が困難な症例では、他の方法1で気道確保を行い、心マの継続を優先する。
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- 1 マスク保持を続けるか、コンビチューブなどを使う。
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胸部単純写真をとる
- 挿管チューブの位置を確認
- 緊張性気胸
脱気
- CTR拡大
心不全/心タンポナーデ
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点滴ラインを確保する
生食を全開で用いる。モニターの波型に応じて薬剤を開始する。
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モニターがVf ボスミン1Aを5分おきに静注。
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モニターがPEA/心停止 ボスミン1A、
硫アト2A1を5分おきに静注。
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- 1 3回、計6Aまで。
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エコーを行う。
- 心のう水
心タンポナーデ
- 右室拡大
肺塞栓
- 左室内のもやもやエコー
かなり時間の立った心停止患者
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血液ガスと採血
- アシドーシス
メイロン投与
- 低酸素血症
食道挿管
- 高K血症
メイロン投与
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薬物治療を考える
ボスミンの定期的な投与を続けつつ、次の薬剤を考慮する。
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モニターがVf 静注用2%キシロカイン1を1/2Aずつ2回静注(3分おき)。効果が無ければ
コンクライトMg1Aを静注。間違っても10%キシロカインを使わないこと。
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- 1 本当はアミオダロン静注が推薦されているが、
日本にそんなものは無い。
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モニターがPEA/心停止 ひたすら心マする。遷延した心停止の患者であれば、メイロン静注が有効である1という。
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- 1 犬の実験…。
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Vfの患者を除細動できても、血圧が下がり冠循環が悪化すれば、結局心停止に戻ってしまう。
たとえモニター上正常波形が出ていても、拍動が触れないほど弱い脈拍であれば心マを継続する。
これで冠循環が回復させ、血圧が戻ってくることを期待する。
10.1.2 メイロン投与のしかた
その有効性についてはいまだに議論があるが、ACLS2000になっても生き残っている。以下の場合に有効と
考えられている。
- 高K血症の存在が予想される場合
- アシドーシスのある心停止患者
以下の量で
の必要量を計算し、点滴静注後に血ガスで確認する。
家族の雰囲気にもよるが、Vfならば30分から1時間、心停止ならば機械的に30分31でやめることが多い。若い人や、末期ガンの人などは、この限りではない。
10.2 ACLSガイドライン2000のフローチャート
病棟でCPRを行う場合、必ずしもこの流れのとおりに行うわけではありません。
CPR中に喧嘩をしても、迷惑するのは心臓の止まっている患者さんですので、
まずはリーダーの意見に従って速やかに行動してください。
図 16:
心肺蘇生の全体の流れ。フローチャートが複雑になっているが、要は評価をしながら心肺蘇生を続けましょう、ということ。
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図 17:
心室細動の治療の流れ。薬剤の投与の順番が指定されなくなった。
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図 18:
PEAの治療の流れ。心臓マッサージとエピネフリン/硫アトで時間を稼いで原因疾患の発見/治療を行う。
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図 19:
心停止状態の治療の流れ。プロトコールの中に"DNRの有無の確認"が追加されている。
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admin
平成16年8月5日