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2.3 両手の使いかた

2.3.0.1 歯を折らない喉頭鏡の持ちかた

患者さんの姿勢が正しければ、喉頭展開に力はいらない。

右手にマッキントッシュ喉頭鏡を持ち、左手で下顎を開く。このとき有効に力を働かせるため、 喉頭鏡のハンドルは、写真2.6のようになるべく根元の方を持つ。

図 2.6: 喉頭鏡の持ちかた
\includegraphics[width=.5\linewidth]{notouch.eps}

ハンドルの真ん中を持ってしまうと、挿管するときに患者さんの歯を折ってしまうので注意。

図 2.7: 左が正しい持ちかた。右は間違い
\includegraphics[width=.6\linewidth]{bladegrip.eps}

写真2.7 のようにハンドルの根元を持って、矢印の方向、前方に押し出すように力を加えるとうまくいく。

2.3.0.1.1 ハサミを作るように患者の顎を開く

左手を使って患者さんの口をあける。拇指で患者の下顎を押し出し、ほかの指で患者の下顎を引き、 ちょうどハサミを作るように患者の顎を開く(図)2.8

こうすることで、喉頭展開をかける前に、口腔内の視野が開ける。

図 2.8: 左手の使いかた
\includegraphics[width=.4\linewidth]{scissor.eps}

喉頭鏡をかけた後、余った左手で喉頭を圧迫すると、視野がよくなることがある。

図 2.9: 喉頭展開を行いながら喉頭を外から圧迫する
\includegraphics[width=.6\linewidth]{bimanual.eps}

喉頭は、本来第3者に押してもらうものだけれど、あらかじめ自分で押してから代わってもらうと、 加減が分かりやすい。

2.3.0.2 喉頭鏡の力の入れ方

喉頭鏡は、図2.10のように、グリップの方向にまっすぐ力を加える。良い視野を得ようとして、 喉頭鏡のハンドルを「てこ」のように使ってしまうと、患者さんの前歯を折ってしまう。

図 2.10: 力はまっすぐ入れる
\includegraphics[width=.4\linewidth]{soukan.eps}


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