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: チームでミスを減らす : どんなベテランでもミスをする : いくら気を付けてもミスは生じる   目次


努力では個人のエラーは減らせない

"平常心"になっている人間は、ほとんどといっていいほどエラーを作りません。 医療過誤が問題になるケースでは、主治医に何らかの形でプレッシャーがかかっている事が多いものです。

国は"安全な医師"など求めていない

個人のエラーを防ぐには、とにかく医師にかかるプレッシャーを減らすことにつきます。 具体的には、外来患者数の削減、患者との面談時間の制限、書類書き等の、不必要な業務の削減、 医師をいらつかせるコンピューターオーダーシステム導入などもってのほかです。

こうしたことは、現在の医師に求められている資質にことごとく反します。 医療行政の現場から求められている医師の資質は、 より多くの患者をさばき、より多く患者とコミュニケーションを取り、厚生労働省や保険組合との関係を良好に保つものです。

これだけ矛盾した要求を、個人の力で解決するのは無理です。でも、何人かのチームで問題にあたれば、 医療事故を減らすことが出来るかもしれません。

現代の医療の主流であるチーム医療は、安全性と効率とを両立しうる可能性を持っています。

一方、チームで患者さんを診ることは、一方でチーム自体による問題点を生じてしまっています。


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admin@WORKGROUP 平成14年11月13日