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: 3 V-V ECMO の準備
: V-V ECMO について
: 1 はじめに
目次
心機能が保たれている呼吸不全、具体的には
- ARDS(敗血症、膵炎、外傷後など)、
- 肺炎(細菌性、ウィルス性、レジオネラなど)、
- 肺外傷
などの呼吸不全の患者で、状態が重篤な患者が適応になる。
V-V ECMOの開始の基準として紹介されているものは以下のとおり。
- 低酸素性の呼吸不全
- 重篤な低酸素血症を人工呼吸器だけでは解決できなかった場合
- 100%酸素投与にもかかわらず、SaO2が90%以下の場合が2時間以上続く時
- シャント率がFiO21.0で30%を越える場合
- 静肺コンプライアンス< 0.5 ml/cmH20/Kg以下
- PEEPを増加しても、肺胞の再開が得られない場合(PEEPを5cmH2Oから15cmH2Oに増加しても、酸素化の改善がない場合)
- 高二酸化炭素性の呼吸不全
- 気道内圧を45cmH2O以上にしても、pH 7.0以下にしかならない場合
- 1回換気量を200ml kg-1min-1 にしてもPaCO2が45cmH2O以上になってしまう場合
一方、以下のような患者ではV-V ECMOは行いにくく、適応からは除外されている。
- 悪性腫瘍の患者
- 基礎に慢性呼吸不全がある場合
- 重度の多臓器不全
- 治療に反応のない敗血症性ショック患者
- コントロール不能な代謝性アシドーシス
- 中枢神経系の損傷が激しい場合
心機能に異常がないことが保証されなくては、V-V ECMOは使用されるべきではない。
この場合、V-A バイパス(PCPS)をまず行い、その後必要があればV-V ECMOに変更することも出来る。
以下のようなケースではV-V ECMOではなく、動脈に返血するPCPSが勧められている。
- 心拍出量がインデックスで3.0以下の場合
- 平均肺動脈圧が45mmHg以上の肺高血圧がある患者
- 心肺停止後の患者
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admin
平成16年11月12日