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静脈脱血-動脈返血を行う経皮的心肺補助(PCPS)に比べて、静脈脱血-静脈返血で血液の酸素化を行うECMOには
以下のような多くのメリットがある。
- 動脈穿刺をしなくていいので、穿刺手技が簡単。
- 肺循環が減少してしまうPCPSと比較して、ECMOは酸素化された血液を肺に流せる。
- 血流障害、塞栓症などの合併症の頻度が少ない。
- 全身の酸素分圧を均一に改善でき、特に脳への酸素化ではPCPSより有利。
- 下肢の阻血の問題が生じにくく、止血が簡単1。
一方、静脈返血のECMOには以下のような限界がある。
- 循環補助は期待できない。
- 酸素化の効率はPCPSより悪く、酸素飽和度を上げるためにはバイパス血流量を増やす必要がある。
- 肺塞栓のような、肺循環が障害された症例では全く役立たない。
こうした利点、欠点を理解した上で用いるなら、ECMOは簡便で、しばしば救命的な効果をもつ治療手段となる。
以後、静脈脱血-動脈返血を行う心肺補助をPCPS、静脈脱血-静脈返血で血液の酸素化を行うものを
V-V ECMO2と略す。
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admin
平成16年11月12日