ホームページに戻る
: 2.10 手足のしびれ
: 2. 神経の問題
: 2.8 目が見えなくなった
目次
索引
2.9 手足の痛み
2.9.1.1 痛風
- 血清尿酸値が7.0mg/dlを超えた状態が続くと、関節への尿酸沈着が始まる。
- ほとんどのケースは尿酸の排泄低下により高尿酸血症を生じている。
- 典型的には母趾基関節に発赤と腫脹を伴う関節炎として発症する。
- 臨床的には偽痛風との鑑別は不可能。
- 関節痛を生じた患者に高尿酸血症(7.5mg/dl以上)を認める。
- 確定診断は関節穿刺液中に尿酸を証明。
- 急性期治療はNSAIDs の内服。
- NSAIDs の使用が困難な例ではコルヒチンの内服、またはステロイド投与。
- 痛風発作が落ち着いてから高尿酸血症の薬物治療をはじめる。
- 利尿薬は尿酸の腎排泄を抑制するため、できれば避ける。
- 体重低下/アルコール制限/プリン体の多い食事の制限をしてもらう。
2.9.1.2 リウマチ性関節炎
- 複数の関節の痛みを生じ、たいていは左右対称に病変を生じる。
- 朝方の手足のこわばりが特徴。
- とくに手関節に症状が出やすい。
- リウマチ因子が85%の患者で陽性。
- SLEに比べて頻度は低いが、ANAも陽性になる患者が多い。
2.9.1.3 SLE
- 関節炎以外に多彩な症状を呈する。
- ANAが95%の患者で陽性。
- 他、抗DNA抗体、LE細胞陽性など。
- 精神症状、けいれん発作を生じることもある。
- 光過敏症、蛋白尿、腎障害を合併することがある。
- 貧血/血小板減少/白血球減少を生じる。
2.9.1.4 リウマチ性多発筋痛症
- 15%に側頭動脈炎を合併するのに注意。
- 両側性の近位筋の痛みやこわばり、把握痛、全身倦怠感や発熱を生じる。
- 60歳以上で発症。50歳以下はまれ。
- 著明な赤沈の上昇(通常40mm以上)、CRPの上昇、軽度の貧血を伴うが白血球数は正常。
- 鑑別診断に線維筋痛症や関節リウマチなど。
30mg程度の少量のプレドニン内服が著効する。
2.9.1.5 リウマチ熱
- 溶連菌による咽頭炎に続発。
- ほとんどの上気道炎に抗生物質が出されるようになってからほとんどみられなくなった。
- 多関節炎、皮下結節、輪状紅斑、小舞踏病など。
- 成人になってから弁膜症を生じる。
- 細菌性扁桃腺炎に対して抗生物質を処方する場合、本症の予防のために10日間抗生物質を続けてもらう。
- リウマチ性関節炎に対してはサリチル酸などのNSAIDs内服。
- 重症例にはステロイドの内服を考慮。
P.参照。
ホームページに戻る
: 2.10 手足のしびれ
: 2. 神経の問題
: 2.8 目が見えなくなった
目次
索引
admin
平成16年8月9日