2008.12.19
頻度の非対称性について
「どうしようもない人にぶつかる頻度」というのは、サービスを提供する側と、 サービスを受け取る側とではどうしても異なるけれど、救急車というサービスは、それが極端すぎる気がする。
救急車を邪魔する人は多い
患者さんを他の病院にお願いするときとか、 救急車に1 時間同乗していると、だいたい2 回ぐらい、死にそうな目に遭う。
救急車は、サイレンを鳴らして止らず走る。交差点に行き当たれば、 当然信号を無視して突っ込むし、自分の車線が渋滞していれば、 対向車線にはみだして、そのまま走行を続けたりする。
もちろんそれは、救急車両の特権として認知されたやりかたで、 行き当たる車の99 %までは、きちんと交差点で停止してくれたり、 対向車線でも道を譲ってくれるのだけれど、そうでない車が1台でも混じっていると、大変なことになる。
交差点にサイレン鳴らして進入したら、真横から猛スピードで車が突っ込んできて死にそうになったりだとか、 往来の両車線とも渋滞する中、みんながそれでも道を空けて、やっと出来上がった「真ん中」に、 何を考えているのか車が割り込んできて、救急車と衝突しそうになったりだとか。
自分が救急車に乗るのは、もちろん勤務時間中の1時間だけで、あの人達はそのまま、基本的に24時間の 勤務が終わるまで、こんな頻度での「死にそうな思い」が続く。
ひどい人を排除するのは難しい
道路を利用する人達のうち、99%までは「善良」だから、 サイレン聞いたら道を譲ってくれる、大多数の人達にモラルを訴えたところで、 これ以上、状況が改善することはありえない。
実際問題、モラルのないドライバーが飛躍的に増えた、ということでは決してなくて、 モラルのないドライバーの出現頻度は、たぶん今も昔もそんなに変わっていない。
恐らく大きく変化したのは、救急車の走行距離と出動頻度で、これが増えれば増えるほどに、 常識のないドライバーに行き当たる頻度も、また増えてしまう。
救急車が走るとき、ほとんど全ての車は停止している。みんなが動いている状況と違って、 救急車と行き交う車の数は、他の車両に比べて圧倒的に多い。
1 時間救急車に乗っていれば、その間に「追い抜く」車の数は、混んでいる道を使うと1000台近くになる。
相手が止っているんだから当たり前だけれど、「1000台に1台」クラスのひどいドライバーがその道を走っていれば、 救急車はもちろん、1時間に1回づつ、怖い思いをする羽目になる。
今は救急車の出動件数が増えて、24時間あたりの走行距離は、以前に比べて増えている。
以前行き当たるのは、せいぜい「町のチャンピオン」ぐらいのひどい人だったのだろうけれど、 今の救急車が行き当たるのは、人類代表クラスのどうしようもない人ばっかりだから、 こういう人達にモラルを説いても、救急車が救急車としての仕事を続ける限り、状況はたぶん、変わらない。
さすがにそろそろ何とかしてほしい
たまに救急車に乗ると、やっぱり怖い思いをして、救急隊の人達は、もちろんいつも、今よりもっと怖い思いをしてる。
怖いのに、昔よりももっと怖いのに、「救急車のサイレンがうるさい」なんてクレーム増えて、 今の救急車のサイレンは、昔よりも「優しい」音色に変更されて、相手の乗用車からは、 ますます聞こえにくくなるよう、改良されているんだという。
あの人達は、本当に良く持つなと感心するけれど、電波飛ばして、有無をいわさず信号を「赤」にするだとか、 せめて救急車を装甲車両に変更するだとか、何か考えてほしいなと思う。
「こんな救急車があるよ」と教えていただいた。。
これなら安心して搬送できそう。
これとか。。
日本の救急車がこういう力強いデザインだったら、突っ込んでくる車とか気にしないで済むのに。



いつもながら斬新な切り口の記事で、吸い込まれました。
しかし、全く的を射ている感じがします。救急車の仕事も、違った点で命がけなのですね。
Posted at 2008.12.20 12:24 AM by 金沢大学 血液内科・呼吸器内科
パトカーでこれをやったら非難が殺到しそうですね。
Posted at 2008.12.20 10:22 AM by 元学者
参考までに
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%90_(%E6%88%A6%E8%BB%8A)#.E3.83.A1.E3.83.AB.E3.82.AB.E3.83.90.E6.95.91.E6.80.A5.E5.9E.8B
Posted at 2008.12.20 11:24 AM by harrity
メルカバ最強。。あれなら乗用車も潰せますね。
Posted at 2008.12.20 1:16 PM by medtoolz
確かに救急車に同乗していると、1往復に1回ぐらい、ぶつけられそうになりますよね。大音量の音楽を車内に鳴らしているのでサイレンがきこえていないのか、と思ったりしています。
Posted at 2008.12.21 1:27 PM by エリヤフ先生
任意のWebページに蛍光ペンとコメントを書き込み公開できるサービス開始
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081225/321979/
Posted at 2008.12.27 1:02 PM by hamasta
おお。どこかで見た記憶が。
Posted at 2008.12.27 2:34 PM by medtoolz