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2007.06.15

意識の考えかた

うちのサイトで時々妄想する「意識」とか「脳」に対する考えかた。

  • 脳には「OS」に相当するプログラムなど最初から実装されていない
  • 外部からの刺激に対して、確率論的に最も適切な反応を予測して返しているだけ
  • 脳をコンピューターのアナロジーで描写することには無理があり、 むしろ巨大なデータの固まりとして見たほうが正しい
  • 理性と感情とは並列的なもので、どちらも検索されるのを待っている、単なるデータセット
  • すべては「想起」。「思考」は錯覚
  • 「1+1」という問題。脳は演算を行っているのではなく、 経験的に「2」という数字を思い出している
  • 幾何学での「補助線」は、思考のログではなく、むしろ想起のログ。 初見の図形を、データベースに引っかかる形に帰着させるための試行錯誤の結果
  • 「複数候補からの選択」を、脳は行っておらず、すべて「1対1対応」で カバーしている。データは巨大化するけれど、そこは力技で解決
  • 太古のAI 「イライザ」は、実はかなりいい線をいっていて、データベースの大きさを 天文学的に大きくすることで、その先にたぶん、人間的な振る舞いが見えてくる
  • 足りないものがあるとすれば、刺激の帯域制限機構。網膜の光刺激などは、 無数の情報をもう一度網膜側にフィードバックして、「見たいものしか見えない」制御を行っている。 言葉の認識や、触覚や味覚なんかも同様の機構があるのだと思う
  • 「意識」というものは人間の活動には関与しておらず、刺激に対してからだが行ったことを、 「判断」あるいは「思考」として追認しているだけ
  • わざわざこんな面倒なことをするのは、「刺激-反応」系を物語として抽象化することで、 メモリーを節約して、汎用性を高めることができるため
  • 意識というアプリケーションの唯一最大の功績は、他人の動作記憶を「物語」として 自分に導入できること
  • 「レインマン」の中の人は、記憶を動作に結びつけることができないので、 学習しても動作が改良されない
  • 刺激に対して適切な反応を予測することが脳の仕事で、 脳には「予測の的中」に対する報酬系だけが実装されている
  • 予測の適切性、あるいは報酬の査定を行う部分が辺縁系のどこかにあって、 これが個人の「意志」とか「個性」として、記憶されている無数の 「刺激-反応」データに対して重み付けを行っている
  • この流れが一方向性のものなのか、あるいはデータの 集積が意志に影響を与えうるのかは想像の埒外

昨日の文章の追記。

私が「意識」だとか「思考」だとかの文章を書くときには、脳の働きを上のように 想像しています。

脳科学畑では、こんな考えかたは珍しくも何ともなくて、たぶん昔からある、 ありきたりなアイデアなんだと思いますが、私が適当に読み散らかした本の中から 勝手に想像しているものなので、たぶん穴だらけです。

こんなことを書いておいてなんですが、こんな概念もすぐに忘れてしまうので、 過去の文章を読むと「脳のOS」とか、「帯域幅」とか、コンピュータのアナロジーを平気で 使っていたりします。

意識は単なるアプリケーション。ならば意識というアプリケーションは、 どんなOSの上で動いているのかという疑問が当然あるはずですが、知りません。

このあたりのテーマを正面から描こうとしてかすっているのが「神は沈黙せず」だったり、 かすめている振りをして、たぶん真ん中ブチ抜いているのが「人類は衰退しました」 だったりしますが、寡聞にして他の小説を知りません。

「こんなの読んだ?」みたいなご指摘をお待ちしています…。

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確かに、新生児で目に障害がある場合、ある一定期間内に視力が回復しないと、視覚が失われるという話もありますし(?)、OSではなく巨大なコマンドプロンプトのみがあって、ひたすら関数とショートカットキーを定義し続けているような気もします…

ただ、OSやらドライバ(場合によってはBIOSも?)を自分で書いているとすれば、あるとも言えるかもしれません…

スポーツをやっていると、練習していて無意識にできるようになる過程は、インタープリター型の処理からコンパイル済みランタイム使用の処理に変わるなぁと思うことがありました。

たぶん「複数候補からの選択」すらも脳は行わず、すべては「1対1対応」でカバーしている。データは巨大化するけれど、そこは力技で解決 ぅ~んいいなぁ~ このあびりてぃ  ふぁしりてぃ?

皆様コメントありがとうございます。素人が妄想するのに便利な「意識」の定義ですので、 あんまり真剣にならないで下さい…。

ひたすら関数とショートカットキーを定義し続けているような メモリーベースアーキテクチャの柔軟な連想記憶の概念が、これに近いのかもしれませんね。

インタープリター型の処理からコンパイル済みランタイム 言語なんかはまさにランタイムの概念なんでしょうね…。 隔離された聾唖の子供たちが作り出した新言語「ニカラグア手話」なんて、きっとこんな 進化の過程をとったのでしょうし。

このあびりてぃ、ふぁしりてぃ 鍵になるのはきっと plasticite なんじゃないかと。

僕も似たようなこと考えてます。

「考える脳 考えるコンピューター」は読まれました? おもしろかったですよ。

考える脳 考えるコンピューター palm に帰依した人間が社長の著作を読むのはデフォです…。

『マインド・タイム』 ベンジャミン・リベット著 下條信輔 訳 はいかがでしょうか.

自分自身が空き時間にちょこちょこと読み進めている状況でまだ読み終えてはいないのですが,意識について面白い話が展開されています.

コメントの流れとか見ていたら、 ■人工痴能うずら http://www.din.or.jp/~ohzaki/uzura.htm ■人工無能 ロイディ http://www.rogiken.org/SSB/reudy.html とかを思い出してしまいました。

チャットのログを全部覚えていて、 発言する際は、過去ログの中から類似の発言を探して、 その直近の発言を現在の流れに沿った単語で置換して出力する的な感じのシステムですが、 名言集を見てると良い反応をするようです(「名言集」というバイアスがかかってますケド…)。

前のエントリーの話題になってしまいますが、 辞書データを人工無能で扱えるデータに落とし込んで、人工無能同士で会話させてるうちに、 ヒューリスティックに<接点>が見つかったりしたら面白いんでしょうけど、 近所の公園の砂場で仏舎利を探すようなものなのかもしれません…。

最初に言葉ありき、とは思うのですが。 誰かの小説で,周囲と隔絶した環境で言葉を使わずに少女を育てる、という話がありましたが、結末は忘れました。

脳の最小機能単位としては、ミニコラムという80-100個のニューロンの集団があるらしいです。これが数十万から100万個ほど集まって脳が形成されています。今の所、入力された情報が分解される経路までは分かってきましたが,それを結びつけ統合する経路がまだ分かっていません。いわゆる心脳問題は未解決です。

レインマンの人の脳はミニコラム構造が密で,それらの近い所の連絡は多いのですが,違う機能ユニットとの連絡が疎らしいです。で、聴覚とか視覚とかの性能は抜群。でも同調しない脳。過敏でバラバラ。情報を統合して意味あるものに作っていく事が困難です。でもレインマンも最後には「Kマートはダサイ」と言ってますから,彼らのペースで進化している訳です。

『マインド・タイム』 買いました…。この人、いろんなところで言及されるわりには、今まで本書いてなかったんですね。

人工痴能うずら このあたりになると、本当に人間と見分けつかないですよね…。

人工無能同士で会話 偽春奈の最初のバージョンには、本家春奈を検知すると怒り出したりする機能がついてましたね。

脳の最小機能単位としては、ミニコラム 発生のしかた考えても、脳味噌はどことっても同じような構造にしかなりようが ないはずですよね。このあたり、腸粘膜とか皮膚なんかと同じく。 どこを切っても均一な素子でコンピューター作ろうと思ったならば、ペンティアム みたいな考えかたにはならないと思うのです…。

ペンローズの“量子脳”理論 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%81%AE%E2%80%9C%E9%87%8F%E5%AD%90%E8%84%B3%E2%80%9D%E7%90%86%E8%AB%96%E2%80%95%E5%BF%83%E3%81%A8%E6%84%8F%E8%AD%98%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6%E7%9A%84%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E3%82%92%E3%82%82%E3%81%A8%E3%82%81%E3%81%A6-%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC-%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA/dp/4480090061/ref=sr111/249-3701727-7561146?ie=UTF8&qid=1182252782&sr=11-1

確か、、、人間には数学ができる事から計算不可能な機能が必要で、その為には古典的ではなく量子的な効果が必要だよ! と言う、上記とは根本から違うお話ですが、もし知らなかったら一読する価値はあると思います。

>誰かの小説で,周囲と隔絶した環境で言葉を使わずに少女を育てる、 >という話がありましたが、結末は忘れました。

星新一じゃないでしょうか。タイトルは憶えていませんが。 たしか主人が事故で危篤になって食事を取らなくなり 使用人が食べるように言うと言葉におびえてしまって結局そのまま… という結末だったかと。

「脳髄はものを考えるところにあらず」ドグラ・マグラ とか。

BLOG、いつも拝見させていただいております。 脳型コンピュータの開発をこころざされた松本先生のご本です。 少し古いかもしれませんが、強く記憶に残る本でしたので推薦いたします。 http://www.amazon.co.jp/%E6%83%85%E3%81%A8%E6%84%8F%E3%81%AE%E8%84%B3%E7%A7%91%E5%AD%A6%E2%80%95%E4%BA%BA%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8B-%E6%9D%BE%E6%9C%AC-%E5%85%83/dp/4563077704

私は普段は理性優先だが土台は感情(旧脳)の方にあるので緊急自体は感情が優先されちゃう。 って考えてました。 (緊急事態ではないと思う、と言う訓練は可能でしょうが)

で、PCの例だとWinXPなどではWindowsが直に動いているけど98、MEではDoSの上で動いているので、 普段は影響が無いのにたまにDoSの制限(512K問題とか)にひっかかって止まっちゃう時が良くある。 その感情が優先されたり、DoSの制限が優先されたりするのが似てるなあ、とか勝手に思ってたわけです。別に脳がOSとか言うんじゃなくて。明らかに言葉足らずでした。(^^;;

まあOperatin Systemって行動体系って訳せるから 余り気にしなくてもいいような気がするけど パソコンの方が圧倒的に有名だから言葉を変えたほうがええのかなあ。

人間は記憶とか入ってくるデータを常に抽象化して圧縮しようとするので正確な記憶は難しいように出来てる気がします。 データが多すぎると脳がパンクするし、データの呼び出しが遅くなるからそうなってる気がします。 厳しい自然では正確さより速さが求められがちですし。

機械の方はそういう制約は無く、逆に違う制約があるでしょうから脳を再現するのは難しいのでしょう、人体実験も出来ませんしw

「思考」は錯覚 ふわふわの泉 http://www.asahi-net.or.jp/~WF9R-TNGC/fuwafuwa.html

の中で霧子さんが「意識は錯覚」って言ったの思い出しました。

国立博物館物語 http://www.h2.dion.ne.jp/~hkmyawa/kansou/kokurituhakubutukan_monogatari.html

最後でスーパーEが自分に意識があるか思考し、その思考の果てにそう考えること意識なのだ、と推論する。のも思い出しました。

長文失礼しました、忙しいから短くと思っていたのにやはり長くなってしまう…。

皆様コメントありがとうございます。 あくまでも適当な「俺様脳理論」なので、軽く流していただけると幸いです…。

mastacos 様 理性と感情は対立概念ですが、自分がいつも「理性に対立するもの」として使っている言葉は 「情動」だったりします。脳科学者のダマジオが言うところの、ソマティックマーカーという 奴ですね…。そのほうが、何となくかっこいいので。

訂正

最後でスーパーEが自分に意識があるか思考し

意識じゃなくて自我・心でした(^^;;

「情動」だったりします 確かにその方がかっこいいですね、私もそっちを使うことにします。(^^

http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/kasetsu/subject/sub24.htm 「脳が意識を持つという誤謬」 普通に暮らしている分には 「物象化」って使わない単語ですよね…・ WIKIで調べちゃいました

脳が意識を持つという誤謬 ありがとうございました。あとから読んでみます。

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