2005.01.14
「頑張ってますね」は禁句か?
人の誉めかたには、努力の過程を誉める方法と、その結果を誉める方法との2種類がある。
「頑張っていますね」「大変ですね」という言葉は相手の努力の過程を賞賛する言葉だが、声をかけた相手は自分に比べてなにか大変な思いをしている、ということを前提にしている。
たとえば、高齢者介護を一生懸命続けているご家族に対して、外来などで「頑張っていますね」と声をかけるのは、世の中にはもっと楽をしている人が大勢いる、ということを暗に指摘してしまっている。
相手の境遇の大変さを外来のたびにいちいち確認していては、「自分たちの今の状況は大変だ」->「やっぱり病院に長期入院させてもらおう」という動機を強化するだけなのではないだろうか。
外来担当医は、「頑張っていますね」「よく続いていますね」「大変ですね」といった努力の過程を誉める言葉よりも、むしろ「すごくよくなりましたね」「○○さん元気になりましたね」という介護の結果を賞賛する声をかけたほうが、ご家族が自宅で介護を続ける動機を強化できる。